〜油団(ゆとん)〜 紅屋紅陽堂 

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受け継がれる伝統工芸品

 

製作技術で初 福井県指定無形民俗文化財に指定

 

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 100年近く使い込まれた油団

 

油団は江戸時代の後期頃までは日本各地で作られていましたが、その技が受け継がれ現在でも作っているのは、鯖江市の表具店「紅屋紅陽堂」のみです。

紅屋紅陽堂で作られる油団は、厳選した越前和紙を10数枚重ね合わせ、表にえごま油を塗り、裏に柿渋を撒いて作くる、夏場の敷物です。

良質な和紙を大量に用い、大変な手間と技術を必要としするため高価であり、昔から名家や料亭などで涼を取るために使われてきましたが、冷房器具の普及などで姿を消しつつあります。

 

 

製作工程
 

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床の上に貼りあげた油団台(和紙に柿渋をひいたもの)に表を下にし3~4枚裏打ちを施します。

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墨出し器によって、正確に出された直角。以後の作業の基準になる重要な工程です。

 

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約70cm×50cmの楮(こうぞ)を用いた和紙に、適量の糊を刷毛を使って伸ばします。

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墨出しの線に合わせて棒継ぎにより、1枚1枚丁寧に貼りあわせていきます。

 

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1枚貼るごとに重量のある打ち刷毛で「どんどん」と叩き、和紙の繊維を絡み合わせます。

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通常2~3名の職人さんが分担して、この作業を繰り返していきます。

 

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目と勘を頼りに、正確に貼りつけられた和紙。無心で作業することがコツだそうです。

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気の遠くなうような作業を繰り返し、幾重にも重ねられた和紙。

  

和紙が重ねあがったら裏に柿渋を撒き、表に熱したえごま油を布を使い2度手塗りし、屋根の上で天日干しします。

表面の仕上げは、つぶした豆腐を木綿の布ですり込み、この後すぐに乾いた布で磨き込んで完成です。
 

この時点では、まだ油団の表面は薄い黄色ですが、数年使うことで徐々に深い飴色に変化していきます。

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手入れや保管など、丁寧に扱えは”ひんやり”とした涼感は更にましてゆき、100年にも亘って使用できます。

 
 

  作り手にも使い手にも、効率を求める商品とは無縁の存在

消えゆくものに感謝しつつ

今できる最良の方法で、1枚1枚丁寧に仕上げていきます。

  

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 お問合せ・ご注文:表具処 紅屋 紅陽堂

 〒916-0087 福井県鯖江市田村町2-10

 TEL0778-62-1126   FAX0778-62-2870

 

 

 

 

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